仕出し料理店を経営していたオーナー社長が亡くなったが、長男と次男が、ともに店をきりもりしていたが、兄弟の仲が、非常に悪く、口もきかない様な状態だった。
相続に関しては、財産の分割よりも、ともに40代の2人の息子が事業主としてなりたっていく様に、調整することが、もっとも大切なことであると考えた。
結局、長男夫婦は、家を出て近くで、新たな法人を設立し弁当屋を開業、次男夫婦は、店を継いだが相続した土地に新たな食堂をオープンして本店と2店舗目 + 仕出しで大活躍している。いずれも、成功して、相続する前の1つところで険悪な雰囲気で売上も伸び悩んでいる状況とは、天と地の状態になっている。
Aさんは、弁護士の紹介で、事務所へ来た。
最初は後妻に入った亡夫の土地譲渡の準確定申告の依頼だったが「わずかな土地で、」甥や姪と争ってやっと裁判が終わったらすぐに死んでしまって、何のために争ったのやら」と嘆いていた。
結局、残された財産は自宅や有価証券だった。Aさんと先妻の二人の男子で分けることになったが、全く財産を渡したくないと言い張る、先妻の男子2人と裁判をして、Aさんは、自宅と、現預金を相続し子供二人は株式を相続して決着がついた。
もともとAさんは欲のない人で、自宅のみでもOKと言っていたが、先妻の子供のあまりの強引なやり方と、子供が亡夫と折合が悪く、ケンカした末に、家を出ていき、その後何の連絡もなく、死に目にもあわなかったいきさつと、Aさんの老後を心配した弁護士の配慮もあり予想以上の財産を手にすることができた。
やはり、人に好感をもたれることは得することだと思った事例
B子さん(姉)、C子さん(妹)は仲の良い姉妹だった。
しかし、相続はもめにもめた。
B子さんの夫と、C子さんの夫がともに弁護士を頼んで、どちらがいかに親の面倒をみたかを主張しあい3年以上の裁判の末に結局、法定相続分で、
分割協議がなりたった。
結局、多くの報酬を得たのは弁護士先生のみだった。
相続人間の争いは全くないのだが、相続税評価額のみ高くて、実際は転売や有効利用が難しい相続の場合。「先祖から頂いた田地田畑を自分の代で人に譲るわけにはいかない」というプレッシャーがあり、実際の納税は大変苦労することが多い。
相続の実地検分をさせて頂くと、「私でもいらないわぁ」という、道のない土地、畑、田んぼ、山林、さらには骨董品など…。難しいですね。
財産は…残す人も残される人も…要注意です。
Dさんの夫は平凡なサラリーマンだったが、勤務先が保険会社だったので、保険にはきっちり加入していた。その為に自宅と、生命保険金のみが相続財産だった。私はあの時ほど、保険の素晴しさを実感したことはない。
保険は三角、貯金は四角というけれど、保険はたった一回掛け金かけていても、数千万(場合によっては数億円)が入ってくる。貯金は貯まった分しかない。
やはり、保険は必要です。この時は子供たちは、一銭も相続せず、すべてDさんが相続しました。
「子供達は自分の力で稼げ!私はパパの遺産で生きていく!」
Dさんの言葉は忘れられませ〜ん。